ブログにはプロフィールを公表する人が多い。しかし自分には公表するような肩書きや経歴はないし過去の自分で勝負するような人間にはなりたくない。気づいたこと感じたことを自由に書き込んでいきたい。

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Posted by さがファンブログ事務局 at

2008年09月22日

佐賀県広域観光と観光圏整備法

先週佐賀県旅館組合青年部で大分方面に視察研修を行ったと聞いた。視察内容については詳しく聞いていないがそのときに話題に上ったのが佐賀県内における広域観光のあり方という。例えば1泊目に古湯に宿泊し、2泊目は太良、最終日となる3日目に嬉野に宿泊するとかできたら面白いが現実的には難しいというような話だったらしい。全国的には観光面での認知度も低く強烈なインパクトに欠ける佐賀県は日替わり弁当に例えられる。しかし裏を返せば小さな県でありながら玄海灘と有明海という性質の異なる二つの海を始めとする豊かな自然と個性ある観光資源に恵まれた佐賀県は多様な魅力を秘めており、広域観光や中長期滞在にはもってこいといえる。目立って大きなテーマパークや観光施設を有するわけではなく観光客を誘致するための仕掛けより地域の暮らしぶりを感じることのできる地域だ。都会の旅人には過ごしたくない非日常よりもあらまほしき日常を過ごしてもらいたいと思う。7月に施行された「観光圏整備法」では観光地が広域的に連携した「観光圏」を整備することで地域の伝統や食などの観光魅力を掘り起こし、2泊3日以上の滞在を促進するため支援制度も設けられた。観光客にとって市町村や県の枠はあまり意識するものではなく、県境を越えたエリアの広がりにも期待がかかる。余談だが厳しい財政事情から佐賀県では給与カットなど人件費の削減がなされ、これも職員の方々の理解と協力があったからこそであるが、士気を低下させないように配慮することも必要だろう。このような状況であるため今年度から県から市町への観光地づくりについての補助金についても観光地づくりは市町が主体的に行うべきものとの理由から打ち切られた。やむをえない事情もあるがこうして生み出された経費をいかに活力創造のために活かせるかが重要であり単なる数字の切捨てになってはならない。観光行政において国がやるべきこと、県がやるべきこと、市町がやるべきことの意義づけが大切である。しかしながら国がやるべきこと、国にしかできないことがあるように県が取り組まなければならない課題があることも忘れてはならない。九州内における広域観光モデルコースについては九州観光推進機構によってテーマごとにモデルコースも設定されているが、観光地が広域的に連携した観光圏づくりおけるモデルについては旅館組合青年部の意向を聞くまでもなく県が積極的にリードしていただきたいし、温泉地においては嬉野、武雄、古湯などといった個々のPR戦略を競うのではなく、佐賀県が全国に誇りうるブランドイメージを確立させるべきであろう。強烈なインパクトに欠けるが多様な魅力にあふれた佐賀県。財政的な拘束を大きく受けている実態は承知しているつもりであるが多様性に佐賀県らしい吸引力と個性的な魅力が欲しいと感じているのは自分だけではないだろう。課題や弱点を逆手にとって夢に育て上げることこそが行政に課せられた使命である。観光が単なる地域産業から佐賀県経済を支える主要産業として自立するためにも国の振興策を先取りした新たな観光戦略への移行が必要ではないかと思っている。


  

Posted by 嬉野温泉 at 00:35Comments(0)