ブログにはプロフィールを公表する人が多い。しかし自分には公表するような肩書きや経歴はないし過去の自分で勝負するような人間にはなりたくない。気づいたこと感じたことを自由に書き込んでいきたい。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新の無いブログに表示されています。
新しい記事を書くことで広告が消せます。
  

Posted by さがファンブログ事務局 at

2008年09月26日

九州三湯物語と嬉野温泉

この秋九州三湯物語として由布院・杖立・武雄の3つの温泉地で合同イベントが行われるという。昨年から合同でキャンペーンを行うとの情報もあり、共通のホームページを立ち上げられたことも知ってはいた。官民一体、官民協働といいながらもそれぞれの首長が前面に出た新聞報道には主役となるべき民間サイドにおける取り組みや浸透度に傍からみていて不安は感じた。その理由として、以前武雄と嬉野で共通の温泉手形を作りたいとの武雄市の樋渡市長からの提案があり、協議を行ったことがあるが嬉野では各施設共通の湯巡りチケットを以前から作成・販売しており、利用者にも定着していたが、武雄市では旅館組合が3つ存在するなど課題が多く、実現に至らなかったことがある。結果的に市が提案して率先的に進めたものを最後は旅館組合の方から断りに来るといったまさに本末転倒な出来事があった。行政はトップが動けば全部が一丸となって動く。そのエネルギーは素晴らしいがそのベクトルが住民や地域など現場の意向と一致していなければ意味をなさない。
今までの経緯や知名度、観光客数、宿泊客数など主だった観光統計から推測すると九州三湯物語は武雄から由布院へ持ちかけられたものであろうが必要なのは個性を磨いた上で広域連携がなされなければならない。共同で売り込むといっても観光客まで共有するということではない。つまり由布院のお客さんを武雄にやるという意味ではなく集客については個々の温泉地の魅力によるところが多く、由布院の知名度やブランド力に頼ることなく地域の個性に磨きをかけることを忘れてはならない。
ノウハウを学ぶといっても由布院のノウハウは一朝一夕には真似はできない。ノウハウは大きい小さいではなくて、それを受け止める地盤と人材が地域のなかにできていないと身につかないからだ。昨年九州三湯物語の話が出てきたとき、もしこれが武雄ではなく嬉野から由布院に持ちかけた話だったらどうなるかという議論を友人としたことがある。結論からいえば由布院から断られるだろうとの意見で一致した。なぜか。自惚れではなく、今でこそ宿泊客数は由布院の方が多いものの数年前まで嬉野の方が多く、九州の宿泊拠点として共同で売り込んだ場合、知名度、立地、温泉の質、歴史、宿泊機能などの面から由布院が嬉野を脅威と感じること。嬉野が全盛期を過ぎて久しい現在であっても観光消費額など経済効果の点では由布院と遜色ないこと。などの理由があったと思う。昨年のにっぽんの温泉100選では由布院は2位、嬉野は19位。他に県内では合併した佐賀市によって磨き上げが進む古湯が87位となっている。ちなみに武雄はランク外。個人的によく利用することもあり、武雄にはせめて100選には入り県内では2番手の位置にいて欲しいと思っている。この夏嬉野温泉観光協会では箱根温泉観光協会と交流する機会を持った。嬉野と箱根は入込み客数に10倍ほどの差があるが評価は嬉野の19位に対して箱根は15位と大差ない。これも嬉野温泉に関わる全ての方々の努力のたまもの。規模の違いは埋めようがないがサイズに負けない評価をいただく魅力ある温泉地でありたい。  

Posted by 嬉野温泉 at 03:43Comments(0)