ブログにはプロフィールを公表する人が多い。しかし自分には公表するような肩書きや経歴はないし過去の自分で勝負するような人間にはなりたくない。気づいたこと感じたことを自由に書き込んでいきたい。

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Posted by さがファンブログ事務局 at

2008年10月06日

「時代を先読みする力」

最近一番意識している言葉は、「時代を先読みする力」。
観光にしても、商売にしても、農業にしても、企画力と実践力が求められているが、同時に時代を先読みする力が大切であると感じている。

あらゆるところでよくニーズに答えると言われる。行政もニーズに答えることに専念し、それがあたかもよいことのように思っているが自治体同士の競争、観光地間競争に勝ち抜くためにはニーズに答えるだけでは駄目だと思う。他と同じレベルを目指しても、財政力に乏しい地方では、そのニーズに答えるようになったときには、すでに他のところはもっと先に進んでいて、結局いつまでたっても後追いするだけで未来は決して開けてこない。

昨日、嬉野のお茶屋さんと茶業試験場の方に話を聞く機会があった。今の仕事に直接関係はないが観光は地域の総合力であり、観光の原点は「地域を誇る姿勢」から生まれ、あらゆるものを観光のもとにしていくべきと考える自分にとっては意義のあることだ。少し前まで健康志向と緑茶ブームに沸いた日本茶もペットボトル茶の普及や各職場でのお茶汲み廃止などで若年層を中心に急須を使わない消費スタイルが増え、全国的にリーフ(茶葉)茶の消費量も減少気味で茶業界も大きな岐路に立っている。こんなとき単純にリーフ茶が売れないからティ-パックやペットボトル茶に生産を切り替えればよいと考えるのはもってのほか。リーフ茶に比べてティパックやペットボトルのお茶は質的にも金額的にも格段に落ちる。それに伴い売上の著しい低下も予想できる。茶園管理や製造工程の見直し、製品の質や生産量など総合的に業として成り立つかといった経営面の分析も必要となる。ニーズに答えることが良いことばかりとは言えない。何より産地としてそのような質より量、低品質化の方向に向かった場合嬉野のような中山間地農業では平地で作業効率の整った他産地や外国とでは勝負にならない。
産地としてどうあるべきか。どうやって生きていくのか。必死に考えなくてはならない。
現実に困窮しているときに、それへの具体策なしに未来への願望や期待だけを語っても人は納得しない。
しかし目先の現実にばかり目を奪われて、将来の展望がないのも困る。
ニーズよりビジョンやトレンドが大事だと考える理由だ。
これは茶業に限らずまちづくり、観光地づくりにもひとしく当てはまる。

ニーズを後追いするのではなく、将来的にきっと求められてくるであろうと思われるものを想定してやっていく、時代的方向を見極めて取り組んでいく。これが重要であり、多くの人々が求めるニーズを先取りしたビジョンやトレンドが必要だ。
時代を見極めながら2手も3手も先を読む力が求められる。
魅力ある観光地づくりにしても、観光客誘致にしても、おいしい米や野菜、畜産でいい牛をつくるにしても先見性と挑戦する心が必要だと感じている。
これから自分が責任を持って仕事をし、皆さんと議論をし、時には喧嘩をし、成果を上げていきたい。
  

Posted by 嬉野温泉 at 02:11Comments(3)